【26歳の転機】東日本大震災で気付かされた大切なもの

スーツ姿の女性の写真

Profile

ペンネーム: かな

転機の年齢:
26歳
現在の年齢:
36歳
性別:
女性
職業:
専業主婦

Before

体調に異変を感じながらも、激務の仕事に取り組む日々

大学を卒業して、小さな出版社の営業に入社した私は、新卒の頃から割といい営業成績をおさめていました。昔から要領のいいタイプではなかったため、誰よりも朝早く出社してロープレの練習をしたり、取引先の情報収集を徹底したりと、努力だけでのし上がってきたタイプだったと思います。

毎日朝早くから夜遅くまで仕事をすることは大変でしたが、取引先に感謝されることは嬉しかったし、成績によってお給料が増えることも嬉しく感じていました。そうして、入社2年目にはチームリーダーを任され、徐々に責任ある仕事を任されることも増えてきました。

ですが、責任が増えるにつれ、自分の時間と心の余裕が少しずつ無くなり、体調に異変をきたすことも出てきたんです。そのうち私は、体重を8キロも痩せてしまい、手のひらの帯状疱疹や耳の難聴など、いたる所で不調が続くようになりました。

とはいえ、まだ働ける状態。私は自分の責務を全うするため、仕事は休むことなく毎日出勤し続けました。

Turning point

一番大事なものに気付かされた

そんな無理な生活を続けていた私でしたが、26歳の時に大きなターニングポイントを迎えます。東日本大震災です。

仙台に住んでいた私にとって、それは人生が180度変わる出来事になりました。震災当日は、離れて暮らす家族や付き合っていた彼氏とも連絡が取れず、本当に心細い思いをしました。

そして、震災によって営業所のあったビルも損壊。しばらくは自宅待機を言い渡されてしまいます。しかし、この自宅待機がきっかけで、私は人生を見つめ直すことが出来ました。

1番大事なのは仕事ではなく、大切な人の命だということにやっと気付けたのです。仕事の代わりは誰にでも出来るけど、彼や家族にとって私の代わりはいないこと。また、私にとっても、彼や家族の代わりは誰にも務まらないということを身を持って知ることが出来たんです。

そこからの私は、霧が晴れたように視界がパッと明るくなったように感じます。

結婚式で腕を組む男女
人生を見つめ直し、大切な人と一緒になることに

After

大切な人のために自分自身を大切にして生きて行く

その後の私は、彼との結婚を決意。当時流行った絆婚というやつです。

それまでは、もし辞めるなら仕事に対してちゃんと責任を果たしてから辞めなければと思っていましたが、震災を経験したことで、その意識がガラっと変わりました。仕事はもちろん大切ですが、それは生きているからこそ感じれること。

私が生きるために大事なのは、大切な人たちの笑顔です。大切な人を悲しませないためにも、私が身を粉にしてまで働く必要はないと思いました。今は、子育てに奮闘中の専業主婦となりましたが、今までにない幸せを感じています。

余裕をみてパートをすることもありますが、昔の激務と比べたらゆとりが全く違っていて、体調も良くなりました。人によって幸せの感じ方は違うと思いますが、私にとっては仕事より家庭を選んだことが、人生の幸せだったと思っています。

無理して頑張りすぎる性格だったからこそ、余計にそう感じるのかもしれません。長い人生において自分にあった働き方を、その時その時でセレクトしていくのが、これからの私の生き方だと思っています。

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