【28歳の転機】夢を諦めた結果の就職が実は夢につながっていた話

笑顔で話す女性

Profile

ペンネーム: すけろく

転機の年齢:
28歳
現在の年齢:
31歳
性別:
女性
職業:
学芸員

Before

研究者を目指す、しかし…。

大学在学時から研究者になろうと頑張っていました。学部の時から大学の勉強が楽しく、すてきな指導教員にも出会えて、研究をするのが何より好きでした。

卒業論文は3年の時から取り組み、他の教授からも、論文としての体裁はまだまだだが着眼点は良いと褒められました。

しかし、いくら勉強を頑張っても、私がいたのは歴史学専攻の学部。法学部や経済学部のように、学校の勉強を頑張ったからといって就職活動で有利になるわけではありません。

学業を優先していたのでバイトもほぼしなかったので、エントリーシートに書くことができる内容もなし。幸い、学部の成績だけはかなり優秀だったため、そのまま大学院に進学。授業料免除や様々な特典をフル活用しながら研究者を目指しました。

語学も得意だったため、修士では交換留学に。そのあと博士では日本学術振興会から特別研究員に選ばれ、大きな学会で発表をするなど、研究者のスタートとしてはまずまずの日々が続きました。

Turning point

挫折、そして「生きるため」の就職

転機となったのは27歳のときです。大学では博士3年生、そろそろ研究職としての就職を考える時期でした。

しかし、その時までにほぼ成果らしい成果を上げることができませんでした。ジャンルが新しすぎたこともあり、全国誌に投稿した論文がことごとく不採用。研究職として必要な「査読つき論文〇本掲載」という実績が0のままで、ストレスの毎日でした。そのせいか指導教員ともぎくしゃくしはじめるし、親は親で研究に全く理解がないので会えば愚痴を言われ、何度か死のうと思うほどでした。

そんなときに、大学事務として勤務しながら研究者として論文を出している方の存在を知りました。確かに歴史研究は特別なマシンが必要というわけではないし、どこかに勤務しながらでも続けられる…と気づきました。

思い返せば、私は研究でお金を稼ぎたいのではなく、人生の一部として、また将来の研究の発展のために力を尽くしたいというほうが強くありました。

そこで、なるべくちゃんと休めて、通うのに楽な会社を探して、28歳のときに都内IT会社に新卒で入社しました。

After

自分スタイルを探すきっかけに

就職は大きなターニングポイントでした。そこの会社は懐が深く、私以外にも(良い意味で)変な人がのびのびしている会社でした。

テニスに凝っている副社長とか、元大工の部長とか、皆がそれぞれのキャラを持っているような所で、この「新卒だけどアラサーで博士」という変な奴も受け入れてくれました。頼まれるままに休日に博物館案内をしたり、前書いた論文を持ってきたりするうちに、自分のやりたい「研究」は専門家相手の高度なものではなく、関心はあるけどきっかけが掴めない人向けのものなのかな?と、新たな気づきを得ることができました。

就職したことで、親にうるさく言われず研究を続けることができたのと、何より自分自身の方向性を見直すきっかけになった点で、その会社に就職して本当によかったと思います。

現在はその会社を離れ、学芸員と歴史ライターとして働いています。大学院在学時は想定すらしていなかった未来ですし、学会の権威!などとは無縁ですが、今は本当にやりたいことに集中できています。

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