【29歳の転機】1冊の本との出会いで、自分らしく生きようと心に決めた

1冊の本との出会い

Profile

ペンネーム: 松虫

転機の年齢:
29歳
現在の年齢:
31歳
性別:
男性
職業:
薬剤師

Before

地方公務員として働き始めたものの、激務が続き自分を見失った

私は大学の薬学部を卒業し、晴れて薬剤師免許を取得。その免許を生かして、無事、地方公務員として勤務することになりました。地方公務員は定時に上がり、アフターファイブを満喫するといったイメージがあったものの、就職して数年でそのイメージは崩れ去りました。

県庁での勤務は想像以上に激務。業者さんからの質問、予算資料の作成、懸案事項の解決、マニュアルの策定など、腕が2本では足りないくらいに、こなさなければならない業務が山盛りです。

過労死ラインと言われる、残業時間が80時間を超えて100時間になる月もありました。家族との時間もろくに取れず、何のために自分は生きているのだろうと自問自答をする毎日。ただひたすらに仕事の必要性を考え、自分がいなければいろんな人が困るから頑張らなければならないと、自分を鼓舞し続けました。しかし、そのような付焼刃的な考えは次第に通用しなくなり、仕事を辞めて自由になりたいと強く思うようになりました。

Turning point

1冊の本と出会いが転機に。自分らしく生きるための言葉があった

もともと本が好きな私は、暇があれば近くの書店に足を運び、そこで過ごす時間が何よりのストレス解消でした。

仕事の激務が続いて、体力が限界に近づいていたある日、ふといつもの書店に足を運び1冊の本を手に取りました。結果的に、その1冊との本の出会いが人生のターニングポイントになったのです。

転機のきっかけとなったのは、司馬遼太郎著の『竜馬がゆく』という本です。この1冊を読んで、沸々と生きる力や人生にかける情熱が湧いてくるのを感じました。竜馬には私利私欲がなく、ただひたすらに「日本のより良い未来のため」というとてつもなく大きな志をもち、人生を駆け抜けていたのです。

そして、「世に活物たるもの、みな衆生なれば、いずれを上下とも定めがたし。今生の活物にては、ただ我をもって最上とすべし」というこの竜馬の言葉に私は救われました。なぜなら今まで他人を優先して、自分をあまり大切にできていなかったことに気づかせてくれたからです。

自分の意志をもっと優先して我慢し過ぎず、自分らしく生きてみようと心に決めることができました。結果的に、この1冊が地方公務員をやめる決断を後押ししてくれたのです。

坂本龍馬の銅像
司馬遼太郎著の『竜馬がゆく』と出逢ったことが人生のターニングポイントに

After

竜馬の言葉を胸に転職。毎日やりがいと喜びがある。

『竜馬がゆく』との出会いをきっかけに、本当に自分が人生をかけてやり遂げたいことは何なのかを真剣に考えました。

その結果、薬剤師という職能を生かして、悩んだり、苦しんでいる人たちを救いたいという結論に至りました。そして、親の反対を押し切って地方公務員を退職し、薬局薬剤師として働き始めました。

この決断が自分にとって幸せへの第一歩となりました。とにかく毎日が楽しくて仕方がありません。薬剤師として薬の知識を学び、患者さんの健康につながる提案をして、感謝の一言をいただいたときにはこの上ない喜びを感じます。転職にはとてつもない決断力が必要で、精神的にも苦しかったのですが、勇気を振り絞ってその一歩を踏み出すと人生はこうも変わるのだと身をもって知ることができました。

日本人の性質かもしれませんが、我慢強く、体力を削り、自分の寿命を削りながら、仕事をしている人が多いような気がします。自分が身をもって経験したため、力強く断言することができますが、やりたくない仕事を我慢してやる意味はないと言っても過言ではありません。

まして今後は終身雇用制度も崩壊し、転職が当たり前となり、自己実現の時代となっていくことが予想されますから、いかに自分らしく生きるかが重要となってくるように思うのです。

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